頭痛の種類【片頭痛・緊張型頭痛の特徴】(頭痛コラム②)

こんにちは。CINQ頭痛コースを担当している萱間です。
異常に早い梅雨明けに強烈な暑さ、そしてまた戻り梅雨(?)と、天候に体調を振り回されている方が非常に多いです。頭痛持ちの方はなおさら振り回されている印象です。

さて、本日は頭痛の種類についてお話をさせていただきます。

危ない頭痛の二次性頭痛、


お薬や鍼灸などが対象となる一次性頭痛

頭痛は大きくわけると一次性頭痛と二次性頭痛に分けられます。

一次性頭痛とは頭痛の原因がよくわかっていないもので、片頭痛や緊張型頭痛がこれにあたります。

二次性頭痛とは、他に病変があり、それによって頭の痛みが引き起こされているもののことで、代表的なものとして、くも膜下出血や脳腫瘍による頭痛があります。

二次性頭痛については、以下のブログでお話をさせていただいていますので、こちらをご参照ください。

こんなときはすぐ病院へ【危ない頭痛の見分け方】(頭痛コラム①)

頭痛にはすぐに病院に行くべき危険な頭痛があります。今回は、慶応大学大学院で頭痛の研究に従事した萱間鍼灸師が、危険な頭痛を自分で見分ける方法をお伝えします。

一次性頭痛のうち、その多くは片頭痛と緊張型頭痛に該当しますので、まずは片頭痛と緊張型頭痛の特徴について理解をしていきましょう。

片側で拍動性だと片頭痛、


両側だと緊張型頭痛??

一般的には、片頭痛は片側の拍動性の痛みで前兆を伴うことが有名です。また、緊張型頭痛は、頭の両側を締め付けれる様な痛みで、筋肉の緊張(こり)が原因であるとよく言われます。どちらの説明も間違いではありませんが、これだけではどちらに当てはまるのかはまず決められません。

片頭痛と緊張型頭痛を考える上で非常に大切なポイントがあります。

それは、片頭痛の方は、緊張型頭痛の要素もほとんどのケースで持ち合わせているということです。

緊張型頭痛の要素とは、締め付けられる様な痛みと、こめかみや顎の筋肉、首の筋肉を押したときの痛みが代表的です。

したがって、片側か両側かといった部位による違いは、片頭痛と緊張型頭痛をわけるポイントにはなりません。また、脈打つような拍動性の痛みも片頭痛にとっては必ずしも必要ではありません。

間違いやすい片頭痛の症状

片頭痛を特徴づける症状としてもっとも重要なことは、重症度の有無と、悪心嘔吐あるいは過敏性の有無です。

重症度の一つの目安は、日常生活への支障があるかどうかです。頭痛があるために横になって仕事や家事などを中断しなければならないということであれば、日常生活に支障があるといえるでしょう。

悪心嘔吐とは、気持ちが悪くなり吐きたくなったり、実際に吐いてしまうことをいいます。

過敏性とは、光過敏と音過敏を指します。頭が痛いときは普段よりまぶしく感じたり、静かなところに居たいと感じるようであれば、光過敏と音過敏があると考えられるでしょう。

目の前にギザギザが見える、視覚前兆という有名なエピソードは、実は片頭痛の特徴としてはそれほど参考になりません。片頭痛患者さんのなかでも、前兆がない方が6割から7割を占めます。

また、チョコレートやワインなど、食品により頭痛が誘発されるという話も片頭痛では有名なのですが、実際はそれほど関係はありません。

片頭痛・緊張型頭痛の特徴


まとめ

緊張型頭痛の特徴

  • 締め付けられる様な痛みがある。
  • こめかみや顎の筋肉、首の筋肉を押した時に痛みがある。

片頭痛の特徴

  • 締め付けられる様な痛みや、拍動性の痛みがある。
  • こめかみや顎の筋肉、首の筋肉を押した時に痛みがある。
  • 頭痛により日常生活に支障をきたしている。
  • 悪心嘔吐がある、もしくは光過敏と音過敏がある。

※「片側の痛み」「頭痛前に目の前にギザギザが見える」などは、片頭痛で必ずある特徴とは言えない。

このように、片頭痛と緊張型頭痛ははっきりと分けられるものではありません。

緊張型頭痛の要素をベースに、片頭痛の特徴が乗っかっているものが片頭痛、という理解がわかりやすいと思います。

片頭痛や緊張型頭痛の治療は、CINQの頭痛鍼灸コースでも行っていますので、お困りの方はぜひ一度ご相談下さい。
次回は、片頭痛と緊張型頭痛の原因についてお話をしたいと思います。

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投稿者プロフィール

萱間 洋平
萱間 洋平
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師・医学博士・慶應義塾医学部漢方医学センター非常勤講師
慶應義塾理工学部物理学科→製薬会社→鍼灸師・鍼灸学校教員→学位取得→独立
鍼灸のある風景を探していたら学校教員から学位取得まで至りました。現在は自分なりの鍼灸のある風景を実践するために、自由が丘で間借り開業をするかたわら、慶應義塾大学病院やCINQでの診療、専門学校講師をしています。
症状はからだと心のサインです、東西医学の観点から、根治あるいは症状緩和への道のりをサポートしていきます。
料理が好きなのですが、時間がないのでYoutubeでレシピ動画をみてエアクッキングをするのがマイブーム。
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