鍼って睡眠に効くの?【精神的ストレス・自律神経の不調を伴う睡眠障害に効きやすい】

鍼って睡眠に効くの?

鍼は、特に精神的なストレスや自律神経の不調を伴う睡眠障害に効きやすいと言われています。

まず、睡眠障害の有無に関わらず、鍼灸治療を受けた日に良く眠れるという方は非常に多いです。

私がすなおクリニックの内田先生と一緒に「睡眠改善のための鍼灸院」を作りたいと思った理由も、治療の中で睡眠への効果を実感する機会が多かったからです。

初診で「よく眠れない」と訴えていた方が、4~5回目の施術で「最近、睡眠の調子が良いです」と仰ることもあれば、逆に、睡眠について何も訴えのなかった方から「前回の鍼の後、ものすごく良く眠れました!」と報告を受けることもあります。

鍼は西洋医学と違ってまだエビデンスが十分ではないのですが、1つ興味深い研究があるのでご紹介したいと思います。それは、睡眠薬を服用している6名が鍼治療を14~21回受けたところ、2名が服薬なしに、4名が薬を少なくすることができたという研究(※)です。

この研究がおもしろいのは、睡眠だけでなく睡眠障害に伴う他の症状も改善されている点です。

特に、自律神経失調性の症状(胃の不調、倦怠感、息苦しさなど)や神経症性の症状(イライラ、心配、心の乱れなど)には大幅な改善がみられました。

研究対象人数は6名と少ないものの、この結果は一般的に言われる鍼治療の特徴と一致します。

心身へのストレスによって自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスが崩れると、睡眠障害や倦怠感、頭痛、胃腸の不調、動悸、肩こり、情緒不安定など様々な症状を引き起こすことがあります。

鍼灸治療のメリットは、そもそもの原因である自律神経のバランスを整えながら、複数の症状を同時に治療できる点です。また、副作用がないのも鍼灸治療の良いところです。

CINQで睡眠障害の治療を行う際も、睡眠だけでなく他の症状やその方の体質を総合的にみて、必要なツボに鍼やお灸を行っています。
また、初回のカウンセリングと検査で、良質な睡眠の妨げになっている生活習慣や体の特徴がないか、しっかり確認することも大切にしています。(体の緊張状態が長年続いたせいで可動域が狭くなり、寝る体勢がしっくりこない…という方も多いです)

(※)出典:石神龍代・皆川宗徳・福田裕康・井島晴彦・近藤利夫・黒野保三.睡眠障害に伴う不定愁訴に対する鍼治療の検討.全日本鍼灸学会雑誌.2006,56(5),793-801.

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投稿者プロフィール

髙橋 裕美
髙橋 裕美鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師・CINQ院長
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師。
早稲田大学スポーツ科学部卒業後、楽天で営業の仕事をしていましたが、鍼灸師になりたくてなりたくて我慢できず、転職しました。
大正15年から続く治療院や、有名美容鍼灸サロンでの施術経験、講師経験を経て、CINQ院長になりました。

歩くのが好きで、鎌倉の友人の家まで50km歩いて行ったことがあります。
痛みのない鍼と納得できる説明がモットーです。